日本人の特徴のひとつとして、他の国や人種ではごく稀にしか見ることのできない、ものづくりに対する異常とも言える「こだわり」を持っていることがあげられます。日本人が、当たり前のように行う工程が、世界的にはあり得ない工程であったり、面倒とか、そこまでやる必要はないと思われることがよくあります。しかしそれを普通に行うのが日本人であり、手順とか教育だけでは行き着くことの出来ない、習性とか本能の領域のようなものだろうと思います。

この「こだわり」は、常に表裏一体であり、信念や美学として、品質や性能を向上させ、製品の付加価値を高めるといった良い働きの一方で、しばしば執着となって、過去の経験や成功事例にしがみいたり、新たな手法や考え方を取り込めなかったり、オーバークオリティとなり、その結果として、コストが高く、革新的な製品を生み出すことができないといった、悪い結果を生み出す場合があります。

このところ、日本の製造業は、この悪い「こだわり」の方に引きずられ、我々自身も含めた多くの企業が、自らを窮地に追い込んで行ったように思います。世界のものづくりをリードしていた日本が、いくつかの分野において、今は追う側として、世界の、特にローコスト生産国のものづくりを我々が勉強する必要すら出てきているのが現状です。

しかし、日本のものづくりのアイデンティティである「こだわり」を捨てるべきではありません。むしろ、これからも、我々は世界に、日本のものづくりの「こだわり」を強く込めた製品を提供し続ける義務と責任があると信じています。ただし、日本という場所でなければ、日本人がすべて作らなければ、といった「こだわり」を捨てて、品質・コスト・納期の三拍子がそろった製品をお客様に提供するためには、どこで、誰と、どうやって作るかをとことん考えなければなりません。そして、三つ目の”どうやって”に、日本のものづくりの「こだわり」を遺憾なく発揮すべきだと考えています。

我々TSSは、これからも、ものづくりにおいて、世界の国々で、世界の人々と、日本のものづくりとその「こだわり」を持った製品を作り、提供して参ります。それこそが、日本と日本の製造業が生きる道と信じています。

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